マイホーム(戸建て注文住宅)づくりの流れ解説 (家探しから完成まで) 失敗しない!絶対に抑えておくべき11ステップ《後編》
注文住宅を購入するということは、多くの人が人生で最も大きな支出となる買い物になると思います。そんなマイホームづくりを理想的な家に近づけるべく、より良い情報を届けるようにお伝えしますので「家づくりをこれからする!」という人は、ご覧いただければと思います。
この記事では、「マイホーム(戸建て住宅)を検討する際の、家探しから完成までのステップ」を詳しく紹介します。
目標や予算の設定から始めて、地域や相場の調査、建築メーカーの選定、ローンの事前審査、そして建設プロセスへと進みます。今回お伝えする住宅購入までの流れを通じて、理想の住まいを手に入れるための基本的な手順を学びましょう。
記事の内容が少し長いので、「前編」と「後編」に記事を分けてお伝えしますので、合わせて読んでいただけると幸いです。
これからお伝えするのは、「後編」となります。
「前編をみてない!」という方は、下記に前編の記事を貼っておきますので、是非前編から一連の流れで見ていただけると幸いです。
まずは、住宅を完成するまでのざっくりとした流れを説明させていただきます。
下記に11ステップに分けて、分かりやすく説明しますので、参考にしてください。
住宅購入までの流れ《11ステップ》
最初のステップは、「住宅購入の目標」や「家庭の予算」などを確認し、ある程度の設定をすることです。
次に、住宅を建てたい場所を、ある程度の地域に絞って土地の相場などをチェックしていきます。
※ステップ③と順番が前後しても問題ありません。住宅メーカーが一緒に土地探しをしてくれることもあります。
希望する建物のタイプなどを参考に、いくつかの住宅メーカーの価格帯などチェックしていきます。
希望の土地や、住宅メーカーが絞られてくると、ある程度の相場がわかってきます。このある程度搾り住宅メーカーと相談をし始めた段階で、住宅ローンを決めていく必要があります。
実際にどのくらいの借り入れが可能なのかを、自分に合った銀行に事前審査を申込確認します。
住宅ローンの仮審査の確認が取れると、おおよその価格の目安がついてきます。
そこまでいくと、次は比較し最終的に希望した住宅メーカーと事前契約に進み、土地の選定を開始します。
選んだ土地に希望の建物が設置可能か確認し、住宅の配置予想(建物だけでなく、太陽光、隣地の状況、建物内からの景色など)を検討していきます。
土地や建物の問題がない場合は、住宅メーカーと本契約を結び、住宅ローンの本審査に進みます
この土地の確認は、地盤調査というものをおこない、建物を建てる際に地盤改良が必要なのかどうかを確認していきます。(土地の状況により地盤改良工事の価格が変動していきます)
住宅の設計とデザインに関する詳細な相談と打ち合わせを行っていきます。メーカーにより異なりますが、何度か打ち合わせを行います。
設計が完了すると、住宅メーカーが必要な許可をとり住宅の建設を開始します。
工事が終了し、住宅が完成したら引き渡しの段階に進みます。
マイホームに引っ越しして、理想の生活のスタートです!
前回記事の《前編》にて、ステップ➀~⑤を説明させていただきました。
《後編》である、ステップ⑥~⑪を順番に説明させていただきますね
⑥土地の決定と希望の建物の設置予想の確認
土地探しをメーカーさんと一緒におこなっていき、実際に希望の土地が決まったとします。(本契約はまだです)
希望の土地に、実際に建物を土地のどの辺りに配置するべきか検討をしてもらいます。
この配置には、周辺環境(隣地の建物、景色を見通せる目線があるかどうかなど)と日射取得等(ソーラーパネルや家の中に光が差し込むのか)を考慮する必要があり、担当者がこれらの内容を考えて土地の提案をしてくれていれば安心できます。
太陽の位置の確認には、専用のアプリなどがあります。
私の土地探しの時には、実際に測定してくれたデータなどを共有して確認させていただきました。
住み始めて、太陽が当たらない等問題が出てくるのは、建てた後ではどうにもならないのでしっかり希望の住宅メーカーに確認してください。
⑦土地と建物のシミュレーションが問題なければ、土地と住宅メーカーと本契約、ローンの本審査
住宅メーカーが決まり、土地も決まったとします。
そのあとは、実際に決まった土地と建物、ローンの本審査に進んでいきます。
このあたりの進め方に関しては、契約する銀行やローンの組み方により、多少進め方や必要な書類の準備タイミングが異なるケースがあるようなので、必ず自身で希望のメーカー等に確認をしてください。
準備に関する事で事前に色々知りたいという方は、《前編》でご紹介した「モゲチェック」のローンアドバイザーに相談する事をおすすめします。
また、住宅メーカーの担当者でも、ある程度流れなど調べてくれることもあるので確認してみるのも一つです。
登録後であれば、ローンについての困り事など色々と相談にのってくれますので、利用して頂くと不安が解消されると思います。
しかも無料でつかえるので便利です。
下記に「モゲチェック」のリンクを貼っておきますね。
⑧住宅メーカーによる土地の確認(土地自体に問題ないか確認)
本契約が進むと、住宅メーカーさんによる購入した土地の調査が始まります。
この調査は、土地自体に実際に建物を建てる場合にどのような改良を行うと安全に建てることが可能なのかを確認する作業です。
私たちのお願いしたメーカーさんは、下記の2種類の地盤調査をしてくれています。
- 微動探査 → 揺れやすさの確認
- スウェーデン式サウンディング → 固さの測定
この2種類を行う理由としては、実際に地盤が固いかどうかをスウェーデン式サウンディングで確認します。ただ、この方法だけでは地盤が固くても地震が発生した際には、揺れないかというと別問題になるからです。
「地盤は固いから揺れない!」というわけではないということですね。
揺れるかどうかを確認するためには、微動探査という方法を使い確認することが重要になります。
この地盤調査の結果により、追加費用の発生の金額が分かってきます。
土地調査に関する内容は説明が長くなるので、この辺り終わりにしますが、もしさらに「土地調査について知りたい!」という方は、「土地調査 微動探査」と検索してもらうと、沢山の情報が出てくると思います。
自分が選んだメーカーさんが、「どのような方法」を「どんな理由」で地盤調査を行っているか確認することをおすすめします。
⑨設計とデザイン相談(何度か打ち合わせ)
「土地の調査」が終わると、ようやく「建物」の話に進むことができます。
ここでは記載してある通り、建物の間取りやデザインなどを話し合い進めていくことになります。
何度か同じ内容をお伝えしておりますが、この設計時やデザインを決めていく際に重要視するべき事があります。
それは、「年齢を重ねた将来までイメージしても、今の理想で考えて後悔しないのか?」と考える事です。
具体的にお伝えすると、「住み心地がいい(健康に配慮されている)」、「住んだ後のコストがほとんどかからない(メンテナンス費用、光熱費など)」の二点を、特に重要視したほうがいいと思っています。
重視したほうがいい理由は下記の三つになります。
完成後に後悔しないよう、将来をイメージしたほうがいい3つの理由
➀老後をイメージする
一つ目は戸建てのマイホームを購入するということは、老後も住まう可能性を考えていくことです。
今は年齢が若くても、年齢を重ねていくうちに人間の身体は、老化していきます。その際に健康にも配慮された住宅性能であれば、健康に長生きできる可能性を高めてくれます。
具体的な内容でお伝えすると、構造躯体の断熱・機密性能や日射取得・日射遮蔽など日本の四季の季節変化による温度変化への対応をしっかり考えてくれているというところです。
以前の記事でもご紹介しましたが、健康に関する情報を下記に載せておきます。国土交通省より出されている調査やデータがありますので、一部下記に載せておきますね。
出展:国土交通省「省エネ住宅でかなう 健康&快適生活」(https://www.mlit.go.jp/shoene-jutaku/health-effects/index.html)
こちらには5つのメリットとして分かりやすく記載されています。
- 01 夏は涼しく、冬は暖かい
- 02 ぐっすり寝られてすぐに起きられる
- 03 喘息などになりにくい
- 04 入浴事故リスク低減
- 05 掃除が楽になる
上記の5つのメリットを、もっと詳しく知りたい方は国土交通省のHPを確認してみてください。
この辺りの健康に関する情報をさらに詳しく知りたいという方は、過去の記事で詳しくお伝えしていますので、良ければご覧ください。
②トータルコストを確認する(メーカーによりメンテナンスコストが高い)
二つ目は、メンテナンスコストです。
住み続ける時に毎月のローンだけに眼を向けていると、「数十年に一度くる莫大なメンテナンスコスト(屋根材の交換や、外壁塗装、シロアリ対策費用など)」に対応できないことがあります。
初期費用をかけることで最初大きな支出にはなりますが、結果的にトータルコストを安く済ませる事のできる住宅であれば、選ぶことを視野に入れてみるのはありだと思います。
特に、メンテナンスコストの落とし穴でいまだに多いのが、「ベランダ」です。
ベランダは設置するだけでもコストが増えるのに、防水処理などで長期的にメンテナンスコストも掛かってくる部分なので、打ち合わせの段階でしっかり確認が必要です。
この辺りは説明すらしてくれない担当者も多くいますので、注意してください。
③光熱費(ランニングコスト)
三つめは、2つ目に近い内容ですが、光熱費のコストについてです。こちらも初期費用を抑えたいばかりに、太陽光パネルや蓄電池を導入しないという考えで行くと、住んでいく中で発生する光熱費の高騰に大変な思いをすることになります。
もう少し詳しくお伝えすると、電気・ガス代は年々高騰しているので、この対策をしていかないと毎年の光熱費の支払いが高くなり家計を圧迫していくということです。
この対策になるのが、太陽光発電と蓄電池になります。
太陽光発電と蓄電池は、一昔前に比べると需要が増え販売価格は低くなってきています。
また一部地域になりますが、太陽光発電の補助金を受けることもできる場合があるので、導入するハードルは下がりつつあります。
さらに太陽光発電の売電価格は下がっているとはいえ、先ほどお伝えした電気代の高騰が続いている中での、自宅での発電で使える「電気の自家消費量」を行うことにより、購入している電気代を限りなく少なくすることが可能になっています。
電気代を抑えるためには、家の構造自体も高性能にするなど、条件を揃える必要はありますが、可能な家が増えてきていることも事実です。
上記でお伝えした「将来をイメージしたほうがいい3つの理由」の内容を考慮したうえで、設計とデザインを相談していくほうが結果的に良いと思っています。
気を付けたいポイントは、私自身の今までの経験や知識にはなりますが、多くの方の後悔にもつながる可能性が高く、実際にそのような意見をSNSで探すと、多く見る事が増えています。
しっかりとした性能の前提を揃えてから、可能な限りで自身の希望のデザインに近づけることをおすすめします。
外構は事前に考えておく! 考えない場合のデメリット2つ紹介
住宅の設計やデザインと同時に、外の外構も同時進行で検討していくことをおすすめします。
理由としては、家の中はハウスメーカーにお願いして、外構は建物が完成してからやろうと考えると、二つのデメリットが生じやすくなるからです。
考えていなかった場合のデメリット➀
住宅はしっかり考えてはいるが、外構の事を後回しにした結果、外構工事の費用をあまり考慮せず、お金をかけることができなくなってしまうことが多々あります。
家の事ばかりに気を取られてしまうと、家の中の物にだけお金をかけてしまい、外に気を回すのを忘れてしまうことがあるので気を付けてください。
考えていなかった場合のデメリット②
外構工事を家が完成した後に考えてしまうと、家の中の設計を変更することができない状況なので、選択肢が狭くなってしまいます。
どういうことかというと・・・
家の中の設計と外構はセットで考える方が、内と外の繋がりを考慮して作れるため「外からの景色」と「中からの景色」両方が良くなることが期待できます。
もう少し具体的にお伝えすると、外だけにとらわれてしまうと、外からの見た目は綺麗には当然なると思います。
ただ、設計の段階で家の中からの景色を考えて外構を計画しておくと、例えば「滞在時間の長いリビング空間から、庭の緑がみえてリラックスできる」ことや、「家の中の窓からは緑が見えて、そとからの視線はさえぎるようになっている」など、見た目だけでなく、家の中での生活まで考えて計画することができる可能性があるためです。
この辺りは、特に窓の位置などが関係することがあるので、設計時から考えてくれていると変更も可能になるということです。
⑩建設開始
打ち合わせを終え設計が完了すると、実際に建設開始になります。
建物が着工のステップに入ったあとは、何度か進捗状況の確認などで行くことはあると思いますが、ここに関しては、特段お伝えすることはありません。
十分に話し合いスタートができたと思い、楽しみに待ちましょう(^^)
あえて言わせていただければ、家の中の準備を徐々に考えてもいいと思います。
設計やデザインが終わっているので、家の中の家具や家電を購入する必要があれば、生活に必要なもののリスト作成をして、実際にお店に行くなど下調べしておくのも楽しいと思いますよ。
⑪完成
建設工事が終了し引き渡しが完了したら、念願のマイホームが手に入ります!
厳密にいえば、「不用品の整理」「引っ越し」「保険証の変更手続き」「住民票の移動」「郵便物の転送」「近隣への挨拶」などなど、いくつか項目はありますが、また別の機会にご紹介させていただきます。
引っ越しをして、快適なマイホーム生活を楽しんでください!
まとめ
今回は、「マイホーム(戸建て注文住宅)づくりの流れ解説 (家探しから完成まで) 失敗しない!絶対に抑えておくべき11ステップ《後編》」をお伝えさせていただきました。
- ⑥土地の決定と希望の建物の設置予想の確認
- ⑦土地と建物の予想が問題なければ、土地と住宅メーカーと本契約、ローンの本審査
- ⑧住宅メーカーによる土地の確認(土地自体に問題ないか確認)
- ⑨設計とデザイン相談(何度か打ち合わせ)
- ⑩建設開始
- ⑪完成
- ➀目標と予算の確認・設定
- ②土地の場所、相場確認
- ③住宅メーカー選び、建物の相場確認
- ④ローン会社選びと事前審査
- ⑤気に入った住宅メーカーとの事前契約と、土地選び
お伝えした11のステップを順番に進め、信頼性のある住宅メーカーの助けを借りながら、理想の住宅を手に入れましょう。
地域や個人により要件が異なることがあるため、しっかりと打ち合わせして後悔のないマイホーム作りをすすめてください。